世界脳週間2025 山梨大学 山梨県下高校生への公開授業

イベント名 山梨県下高校生への公開授業
「新しい脳の仕組みについて -世界脳週間1-」
「脳の不思議な世界 -世界脳週間2-」
日 時 2025年 7月 31日(木)9:00~12:00, 13:10~16:20
会 場 山梨大学医学部
対 象 高校生
主 催 山梨大学、NPO法人脳の世紀推進会議

開催趣旨

山梨大学では各学部の特色を活かした公開授業を高校生向けに実施している。医学部では40名以上の教員が基礎から臨床まで最先端の医学を紹介し、授業や体験を通じて医学の魅力を伝えている。本授業では、脳神経科学を専門とする教員が講義を担当し、脳という不思議で魅力的な臓器への関心を喚起するとともに、世界脳週間のイベントとして位置づけることで、脳の世紀推進会議の取り組みを広く知ってもらう機会とする。開催時期は高校生が参加しやすい夏休みとし、学習意欲を高める機会となることを目指している。

プログラム

9:00 ~ 12:00 第1部「新しい脳の仕組みについて -世界脳週間1-」
小泉修一(薬理学)、濱田駿(生化学第一)
13:10~16:20 第2部「脳の不思議な世界 -世界脳週間2-」
喜多村和郎(神経生理学)、宇賀貴紀(統合生理学)

参加者数

  • 第1部 17名
  • 第2部 13名

イベントの概要

  • 第1部「新しい脳の仕組みについて −世界脳週間1−」
    最近わかってきた新しい脳の役者「グリア細胞」を紹介しながら脳が知覚情報を感じる仕組みとその破綻について紹介する。また、マウスを使った最先端研究を通じて、ヒトの記憶と忘却のメカニズムを紹介する。
  • 第2部「脳の不思議な世界 -世界脳週間2−」
    運動、意識、判断をテーマに、先端技術の紹介を交えながら脳がはたらく仕組みを講義する。また、脳のはたらきを実感できるように、運動学習や判断の課題を体験する。

参加者の反応

痛みの情報伝達にグリア細胞の働きが関係すると知って興味を持った。シナプスの働きを知ることでいつも自分の頭の中で何が起こっていてどんなことが効果的なのか知ることができて面白かった。脳とこころは深くつながっているということを学ぶことができた。脳の仕組みを知ることができてとても面白かった。小脳の話が全体として面白かった。実験で小脳がどのようにして働くかを体験できてよかった。

開催者の総括

本学医学部には分子・細胞からシステム・個体に至るまで多様な階層を対象とする脳神経科学研究者が在籍し、それぞれの最新トピックスを高校生にわかりやすく伝えることを目的に本授業を実施してきた。受講をきっかけに脳や医学に関心を抱き入学する学生もおり、教育的効果が確認されている。今後も継続し、高校生に学びの契機を提供していきたい。

当日の会場風景